去勢平均100万円超え!!12月子牛市は過去最高の相場となりました。

こんにちは!!
但馬牛繁殖農家のお肉屋さん、田中畜産の田中一馬です。
12月13日は今年最後の子牛市場でした。

ではでは恒例の牛市タイムラインからどうぞ。

12月子牛市タイムライン

子牛市の手入れは2週間くらい前から。
でも本当に大切なのは胎児の時からなんだって、今年になって気がついた。
直前にできることなんて風邪引かさないように気をつけるくらいです。

よし、牛市行くぞ!!
って雪ーーーーーーー!!!
前日除雪したのにーーーーーー!!!

どんな時でも早起きして見送ってくれる娘。
それが自分の仕事だって思ってるみたい。
寝てりゃいいのにね。
いつも力をもらって牛市に行く僕です。

市場には雪なんて全く無く、牛たちを乗せたトラックが続々と集まってきます。

なぜか杵と臼まで。。。

さあ、いよいよ競りがスタート!!
競り初めは様子見で価格が上がりにくいのですが、今月は高値落札からのスタートでした。
それにしても凄い人。。。

ではでは市況です

では、早速気になる市況を見ていきましょう。

まずは先月の11月市の市況。
(ブログ書いてませんでした。。。)

雌 135頭 最高1,737,720円 最低549,720円 平均903,648円 前年同期比6,639円安 先月比11,492円安

去 186頭 最高1,175,040円 最低449,280円 平均961,560円 前年同期比15,018円安 先月比2,744円安

雌、去勢ともに前年よりも価格が下がりました。
って、見るとこはそこじゃないですね。。。(苦笑)
総平均の90万円超えは全国トップの相場です。

兵庫県以外の子牛市場が少しずつ相場を下げる中、全く変動がない但馬市場。
同じ黒毛和種であっても需要の層が違う。
近年11月は最も相場が高い時期だったので「ここが今年のピークだな。」と僕は思っていました。

そして今回の12月市の市況。

雌 169頭 最高1,838,160円 最低621,000円 平均922,902円 前年同期比19,254円高 先月比15,172円高

去 202頭 最高1,192,320円 最低773,280円 平均1,008,207円 前年同期比46,647円高 先月比91,063円高

マジでハンパない相場でした。。。

去勢においては平均価格が100万円超え。
去勢と雌を合わせた総平均も969,348円。

今までの最高は2015年の但馬家畜市場11月子牛市、去勢1,038,436円、雌855,331円、総平均951,490円でしたが、今月の子牛市が兵庫県の家畜市場(但馬家畜市場・淡路家畜市場)での過去最高価格となりました。
異常です。
市場平均がこの半値もしない時が数年前まであったのにね。。。

この家の牛が欲しいと言われるように

今回の12月市、我が家からは3頭の出荷でした。
雌は少し体型的に物足りなかったけど、去勢2頭は平均以上でご購買いただきました。

実は10月の子牛市場に出した牛から飼い方を変えました。
具体的には去年の秋くらいから子牛の餌だけではなく、親の管理から全部見直した。
・市場で高値を狙うのではなく、ゆとりのある牛。
・購買先でよく食べて食い止まらず伸びてくれる牛。
・その上で平均価格はしっかり取れるだけの発育をした牛。
そんな牛を作りたかったから。
少しだけど理想とする牛が見えてきた気がする。

ここ数年を振り返ってみると、僕の牛は売る時が華だったなと思う。
その時はわからなかったけど、お客さんから苦言をいただくことも何度かあった。
確かに中には枝470kgBMS12なんて大出世する子もいた。
市に出しても「最近いい雌出すようになってきたな。」と言ってもらうことが多くなっていたし、市場トップの価格で買っていただいたこともあった。
でも、今思えば過肥ではないけどゆとりのない牛だったと思う。
単に大柄でゆとりのあった牛だけが伸びてくれた感じがしている。

削蹄先でいろいろな肥育農家さんの蹄を切っていると様々な牛を見ることができます。
その中でどこに行っても出世している家の牛がいました。
その家の牛を子牛市で見ると『ゆとりのある牛』なわけです。
餌を増やせばもう数万円高く売れる牛にできるのに、あえてそれをしない。
実際に繁殖素牛としてその農家さんから子牛を導入したけど、やっぱり良かった。
よく食べるし体型も崩れないし繁殖成績も良好で生まれた子牛も良かった。(遺伝的なものも大きいけどね。)

売っておしまいになりがちな子牛生産だけど、それをしたら自分の首が締まるだけと実感した。
市場平均が45万円のときならまだしも、平均96万円する中で「もっと高く!」なんてありえないわけです。
むしろ安い牛なんて1頭もいない。
去勢の最低価格なんて77万円だし。

【お客さんが儲けて自分も儲ける。】
これは理想論に聞こえるけど、今これができないと繁殖農家としての道はどんどん狭くなってくると思う。
そしてそれができるのが高値相場の今だと思う。

今回の牛市では先月買っていただいた肥育農家さんから「田中さんとこの牛、先月買った中で一番調子いいですよ!!めちゃ食いますね!!!」と市場で言っていただいた。
子牛を売ってから肉なるまでは2年間。
今が華で終わらないために、自分の子牛をこれらも見直していきたい。

「この家の牛が欲しい」
そう言われることを目指したいな。


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田中 一馬
1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として全国の牛の蹄をサポートをしている。2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛で放牧牛肉の生産と販売に挑戦中。