唯一無二な商品よりも唯一無二な人でありたい。

こんにちは。
但馬牛繁殖農家のお肉屋さん、田中畜産代表田中一馬です。

放牧敬産牛肉「てるとよ」の発送もいよいよ佳境。
明日のは発送できると思います。
今しばらくお待ちくださいね〜。

僕の生産する牛肉は『黒毛和種』と言われる品種を、放牧で仕上げた牛肉です。
現在僕のところ以外では国立の試験場や大学で取り組まれているところがある。
けれど、僕が始めた2007年には取り組んでいる人なんていなかった。
今でも民間では唯一無二。
業界で言えば革新的を通り越して異端児なわけです。

でもね、今、我が家のお肉を買ってくださる1/3くらいの方は、多分そんなこと知らない。
僕もいちいち言ってないし唯一無二なんて全ての商品がそうだと思うもの。

陸奥とジョナゴールドなど品種で味が違うように、ホルスタインと黒毛和種では味が違う。
作り手によってカレーの味が違うように、農家によっても肉の味は違います。
〇〇牛というブランドはチーム名。
同じチームでも各個人(農家)の味はやっぱりある。
もちろん、個体ごとの味もあります。

「我が家の商品は唯一無二だ!」なんて、わざわざ言う必要なんてない。

大切なのは買ってくれる方にとって僕や妻、田中畜産が唯一無二な存在であるかってことだと思う。

こういったやりとりを見て「内輪じゃないか(笑)」と思う人もいるかもしれない。
繋がりに依存せず、商品で勝負すべきだっていう意見もあるだろう。

実際はお客さんの半数以上は僕の知らない方。
だけど内輪で牛が1頭が消費できるなら、それはそれで最高なことだとも思ってる。
品質やキーワードで選んでくれるより、人で選んでくれることが嬉しいもの。
もちろんそうやって選んでいただいた以上、最高のものを届けたいって思うのは当たり前。

僕はずっと自分の生産するお肉は他とどう違うのかばかりを伝えてきていた。
でもなんかね、見てるところがずれてるなって思ったんです。
本当に見るべきところは他の牛肉との違いや優位性ではなく、但馬牛や放牧といったキーワードでもなく、目の前の食べてくれる人。

僕が届けたいのは牛肉ではなくって、楽しい晩御飯という団欒の時間です。

そのために僕は牛を飼い、牛肉を届けているんだよなって。
そう思える出来事がこの10年で本当にたくさんあった。

だから僕はこのお肉販売をやめる気は全くないんだよね。
楽しみにしてくれる人がいることを知っているから。
何より僕自身が僕の牛肉のファンだから。

さあ、明日は大発送大会です!!!
到着まで今しばらくお待ちくださいね〜。


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田中 一馬
1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として全国の牛の蹄をサポートをしている。2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛で放牧牛肉の生産と販売に挑戦中。