厄介者のリグニンの有効利用

キノコ採りに行ってきました!

image

見てください、このナメコ!
最高に美味しいです!!

ナメコは枯れた木に生えます。
毎年同じ木に生えますが、木が朽ちていくにしたがって生えてくる量は減ってきます。
これはキノコの栄養となるリグニンが分解され続けたからです。

このリグニンはセルロースなどと一緒に植物の細胞壁を構成している物質で非常に分解されにくいものなんです。

一番分解し易いのが糖やアミノ酸などで、僕らも利用できます。
次にセルロース、ヘミセルロースなどの繊維。
繊維を利用できるのは牛などの草食動物ですね。
そして、一番分解しにくいリグニン(木質物質)を分解できるのがキノコの仲間なのです。

リグニンがあまりに分解されにくいので、大学のころ飼っていたジャンガリアンハムスターにリグニンと名前をつけたほど。

牛は人間の利用できない繊維を利用して肉や牛乳を生産してくれます。
そしてキノコはその更に上をいきます。

このリグニン(木質素)は木はもちろんのこと草にも含まれています。
草に含まれているリグニンを利用できるようにすること、また木材などリグニン含有量が非常に多いものを牛が利用できれば国内の飼料自給率はあがります。

田中畜産ではこのリグニンの飼料利用に3年前から取り組んでいます。

たとえばシイタケ菌床。
シイタケを培養する菌床は95%が広葉樹のオガクズで残りは米糠やフスマです。
この広葉樹のリグニンをシイタケ菌が分解してくれ、牛にとって消化しやすい飼料に変えてくれます。

実際にシイタケ工場の菌床の廃棄場ではシカが菌床を食べに来ていました。
放牧していると木の葉や芽をよく食べますし、鹿の場合は冬季間は木の皮を食べます。
リグニンの飼料化は僕は大きな可能性を秘めていると思います。

ちなみにシイタケの菌床については保存性の問題で現在は利用していません。
保存性とコストのバランスが上手くいけば繁殖和牛の粗飼料として十分利用可能です。

リグニンを畜産に有効利用する取り組みは形を変えながら続いていますが、なにより最高の利用方法はやっぱりこれだよね!!

image

今年もう一回いけるかな。。。


The following two tabs change content below.
田中 一馬
1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として全国の牛の蹄をサポートをしている。2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛で放牧牛肉の生産と販売に挑戦中。