ヒヤリ・ハット。農場での事故を防げ。

こんにちは。田中畜産の田中一馬です。

仕事中に牛に蹴られ、膝の靭帯を切ってしまいました。
2回目です。。。

牛という動物は普段はおとなしいのですが、それでも800kg~1000kgになることもザラ。
足を踏まれて骨折なんてのはよくあること。
牛が転倒したときに足が巻き込まれる。
何気なく首を振った時に角が刺さる。などなど。
タイミングがずれれば一生を棒に振ってしまうヒヤリとすることは意外と多いのです。
たとえ牛が攻撃しようとしなくても、大きな動物なので大事故につながる可能性があります。
また、農業をしていると大きな機械を使うことも多く、一つ間違えば命を落とす危険は常にはらんでいます。

12376523_10204024063516656_161763701621508395_n
(僕の鼻が曲がっているのは牛に蹴られて骨折したから・・・)

怪我をすると何にもなりません。

ハインリッヒの法則というものがあります。
1:29:300の法則ともいい、【1件の重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常が存在する】というものです。
300のヒヤリ・ハットをいかになくすかが、大きな事故を防ぐことにつながる。

怪我をしょっちゅうしている僕が言うのも説得力がないですが、29の軽微な事故を経験しているからこそ、思うところは強くあります。

この写真は秋に山梨で行われた「サッケン」という削蹄勉強会で、朝霧メイプルファームさんが発表されたスライドです。

図11

図14

この牧場では社員の事故をなくすための研修が有り、さらにそれを常に見える化するためにこのようなテキストを作っておられます。
そしてそれをミーティング等で毎月確認されるそうです。

事故というのは各農場での特別な事例、個人の失態として捉えられがちです。
そして「気を付けんかい!!」で終わってしまう。
しかし、そうではなく誰もが同じ状況になり得るのです。
だからこそこういった危険防止マニュアルの定期的な共有化は本当に大切なことだと思います。

ちなみに、来年のサッケンでは「削蹄における危険防止マニュアルの作成」が一つの発表課題になっています。
なぜか僕は副実行委員になっているので今回の事例も使えればな~って思っています。

事故しちゃあかんけど、次に生かさないとね!

「おい!2回も靭帯切ったお前が言うな!!!!」

はい、僕もそう思います。


The following two tabs change content below.
田中 一馬
1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として全国の牛の蹄をサポートをしている。2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛で放牧牛肉の生産と販売に挑戦中。