削蹄鎌の研ぎ方④

こんばんは田中畜産の田中一馬です。
今日は削蹄鎌の研ぎ方④、両刃の研ぎ方に入っていきます。

削蹄鎌は押してもなかなか切れません。
特に両刃は刃と地金がついている部分の段差が鎌の進行の妨げとなり、スムースに切ることができません。
図2
抵抗がある→牛に衝撃が伝わる→牛が嫌がる→足が上手に持てない→切るのに時間がかかる→牛が嫌がる→悪循環に。。。

鎌は包丁のように引いて切ります。
包丁だって押しつぶすように切っても切れないことはないですが、引いたほうがスムースですよね。
引きながら柄の方向に押し出して切るので「鎌を回して切る」と言いますが、それはまた別に機会に。。。
図3

この際に大切なポイントは4つ。
①刃はついているか。
②ハマグリ刃になっていないか。
③刃の角度をどうするか
④刃の逃がし先を作る。

①刃はついているか

図5


あたりまえですが刃が付いていないと切れません。
基本中の基本です。
よくあるのが「刃のついている部分と刃がついていない部分のある鎌」です。
鎌は刃が弧を描くような形のため、「根元と刃先は刃が付いているけど真ん中に刃がついていない鎌」をよく見ます。
これもダメです。
先ほど、鎌は包丁のように引いて切ると書きました。
引いて切るとは刃の根元から刃先まで全て使って切るということです。
その為、刃のついていない部分が1箇所でもあると鎌は途中で止まります。

刃が付いているかどうかは、返りがあるかどうかで判断します。



図8



刃全体に返りができると、その面の刃がついたことになります。
今回は両刃ですので反対の面も同様に返りが出るまで研ぎます。
両面に刃が付けば、砥石で軽く研ぐような感じで返りだけをとって完成です。

こちらの動画でも、研いだあとに帰りを確認しているのが分かると思います。

刃さえつけば切れないことはないです。
これが基本中の基本。

次回はポイントの②からお伝えしていきますね。

(つづく)


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田中 一馬
1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として全国の牛の蹄をサポートをしている。2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛で放牧牛肉の生産と販売に挑戦中。