鼻木(鼻輪)いろいろ

牛を飼育する際に必要な『牛用具』を販売しているお店が但馬家畜市場にはあります。
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店内にはロープに鼻木、削蹄用具にブラシ各種、スコップ、金具、首輪、電気マット、ウォーターカップ、カミソリ、鋏、上着etc。。。。。
大体のものはここで揃います。

今日はこの中でも鼻木をご紹介します。
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鼻木は牛の鼻に入れるもので鼻輪といった方がピンと来るかたは多いかもしれません。
昔は木を曲げて作っていたことから「鼻木」と呼ばれるようになったようですが、現在は湾曲したプラスチックを木で固定するものが主流になっています。
牛のサイズにあわせて色々な大きさがあります。

この鼻木、地域によって微妙に形が違うようです。
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左が僕らが使うスタンダードな鼻木。
兵庫県北部の但馬地域仕様。
一方、右側は兵庫県南部の淡路島仕様の鼻木です。

但馬用はプラスチックをとめる木ピンが2つあり、前方から挿します。
淡路用は上から横向きにタケヒゴのようなもので栓をします。
どちらが良いとかはありませんが、淡路の方が栓を入れやすいとか但馬の方が強いとか。。。

昔は淡路島に牛を持って行く時に「但馬仕様の鼻木じゃないと但馬地域の牛に見えない!」と牛のイメージを崩さないように鼻木の形にこだわる方もよくおったとのことでした。

この鼻木の一部に木を使っているのには意味があります。
全てがプラスチックの場合、どこかに鼻を引っ掛けたときに身動きがとれなかったり鼻を切ってしまうことがあるのです。
鼻木の場合は牛の鼻が切れる前に木の部分が壊れるので牛に怪我をさせることが少ないのです。

鼻木は牛を捕まえるための強度と牛を痛めないための弱さを持ち合わせたとても便利な牛用具です!!
ただ捕獲が便利になるというだけでなく、人間の意志を牛に伝えることのできる道具でもあります。

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こちらは品評会用。色が違うだけですが、高級感があります。

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こちらも品評会用。
松阪牛などの雌肥育牛でよく使われます。
品評会用なので止めピンが鮮やかですね。

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こちらは鼻カン。
牛に付けっぱなしにするものではなく、気性の荒い牛などを移動したりする際に鼻に取り付けて使います。
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鼻木のように鼻に穴を開けるのではなく、鼻を挟む物です。
このようにバネを下げると開きます。

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こちらも鼻輪の一種。
金属製で強度はありますが、重いことや鼻が冷えることなどデメリットも多く、使われているのは見たことがありません。

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こちらが現在日本中で最も普及している鼻輪、「ワンタッチ」です。
プラスチックでできており、専用の器具に設置し牛の鼻にパチンとはさむように取り付けます。
鼻の穴開けと装着を1回の動作で出来、取り付けも一瞬。
この手軽さから頭数の多い肥育農家をメインに日本の鼻輪の主流となっています。

では最後に鼻木のつけ方を簡単にご紹介しますね。
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まず、鹿の角などで鼻の一番皮膚の薄いところをめがけて穴を開けます。
かなり痛そうですが、実は上手に挿すと血も出ません。
調教するために鼻を効かせたい場合は奥側に挿すなど、牛に合わせて挿す位置を変えることもあります。
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あとは開けた穴に鼻木のプラスチック部分を挿して木栓をするだけです。
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簡単でしょう。
大人の顔になりました!!!
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鼻木のサイズ、大きすぎました。。。。。


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田中 一馬
1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として全国の牛の蹄をサポートをしている。2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛で放牧牛肉の生産と販売に挑戦中。