ワラとり

いや~、全然ブログ書く余裕ないです。

書くネタはいっぱいあるんですが、どんどん時が経つので賞味期限切れになっています。

色々迷走しましたが、ここのところ牛の状態がよくなってきました。
その一つが稲ワラだと思っています。

お米を取る時に出る稲ワラ。
草の中では栄養価も消化率も悪いものだけど、やっぱり稲ワラは和牛には必要なものだと日々感じています。

僕の住む美方郡は小さい田んぼが多く、雨の多い所のため稲ワラがなかなかとれません。
大きな機械が入れる田んぼはないし、小さな機械が入る田んぼでも雨が降ればもうそのワラは取れません。。。

また僕は削蹄などで家を開ける事が多く、天気を中心にした牛飼いが出来ないため機械での稲ワラ取りも出来ません。
それでもこの時期は1年を左右する稲ワラ集めに奔走します。

現在、日本中のお米の収穫はコンバインが主流です。
しかし全国各地ではまだまだ人力で干す「架けワラ」があります。

架けワラの干し方は地域によって違いますが、ここ但馬では稲を干すための稲木場があります。
稲を稲木に架けると籾は自然に乾燥され、またワラにある栄養が全てお米に移行するためとても美味しいお米がとれます。
そして、稲木に架けたワラは雨が降っても蒸れて腐ることなく乾燥させる事が出来ます。
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そんな万能な稲木がけ。
唯一の欠点は「手間がかかる」ということ。。。
だから年々稲木がけのワラは減っています。

それでもやっぱり稲木に架けるのって大好きです。
僕が小学生にはいる前、田舎に帰って来ては祖父の田んぼの稲をバインダーで刈り、稲木架けをさせてもらった記憶があります。
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稲木架けは日本の原風景でもあるし、僕にとっての原風景でもあります。
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このワラの全てが多くの方の縁やご厚意で声をかけていただいたものです。

確かに機械を使う事と比べればワラの収量は少ない。
例えば僕が朝5時から夜7時までかけて取ったワラ、大きな圃場で大きな機械を入れれば30分ほどで回収できるものだ。
それでも、ここで取れたワラと頂いた縁を大切に牛飼いをしていければと思っています。

効率を考えれば別の選択肢もあるのかもしれないけど、一見非効率なワラであったりするものが実は王道なのかもしれない。
自分の理屈は事実の一側面でしかないことを、牛は教えてくれます。
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田中 一馬
1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として全国の牛の蹄をサポートをしている。2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛で放牧牛肉の生産と販売に挑戦中。