放牧牛肉に取り組む我が家の強み。

先日「銀の匙」という漫画を読みました。

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鋼の錬金術師からずっと敬愛している荒川弘先生の最新刊です。
我が家の1,3,5歳の子供達もハガレンのDVDで育ち、長女はキャラや台詞をを全部覚えるくらいの家族総出の荒川ファン。

その荒川先生の「銀の匙」12巻で
『和牛の経産牛を肉として出荷する前に山林に放牧して食味をアップさせてるところもあるし』との台詞が!!!
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「おおおお~。こ、これ、うちのことだよね!」と嫁と勝手に妄想して2人して興奮していました。
もちろんこれはかってな妄想なのですが、日本中でこういった取り組みが【ある】と認知されてきた事はとても嬉しいです。
僕が始めた頃には素人の思いつきくらいにしか思われていなかったのですが、小さくても続けることでちょっと形になってきた。
テレビや新聞で我が家を取り上げていただくのとは全く別次元の嬉しさでした。

放牧牛肉や放牧敬産牛肉というと、放牧と言う手法がクローズアップされ既存の肉牛の飼育法と比較されがちです。
そしてその比較は既存の肥育法の否定につながる事がよくあります。

それは全く逆で、価値を作り続けようと思うと「既存の牛飼いとしての技術」が必要だと年々感じています。
(厳密には既存なんてものはないのですが。。。)
孤立するのでもなく、ウケのいい場で宗教的になるのでもなく、この牛飼いの世界で生きていく事が自分の強みなのだと思っています。
削蹄師としての仕事も、全てが繋がっています。
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最初は放牧することでどんなお肉になるのかもわかりませんでした。
でも、最初の【しょうふく】という牛を食べたとき、単純に美味しくって、放牧牛肉の可能性を探したいという気持ちがわいてきました。
そこから9年。

昨年からは自分達でお肉のカットも始めました。
一昨日から妻が3泊4日で群馬県の全国食肉学校にお肉の勉強に行っています。
まだまだ技術が圧倒的に足りません。

出荷頭数も限られている中、頼りにできる経験は「実際に割って食べた牛の数+カットした牛の頭数+牛飼いとしての経験」
こう書くとほんとに凄く薄っぺらいけれど、着々と確実に積み重ね、形作っていきたいです。

【和牛の経産牛を肉として出荷する前に山林に放牧して食味をアップさせてる】
これに当てはまるのは日本でうちしかいないという自負とプライドを持って取り組んでいます。
頑張ります。


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田中 一馬
1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として全国の牛の蹄をサポートをしている。2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛で放牧牛肉の生産と販売に挑戦中。

コメント

  1. 青沼徹也 より:

    はじめまして。『銀の匙』を愛読している元林業従業員です。
    怪我により現場を離れましたが、現在は当時の仲間数人で山林放棄地の問題を解消できないかと山の有効活用方法を探しています。
    そんな中、愛読書である『銀の匙』のこの一コマを見つけ、林内放牧が山林の問題を解決するかもしれないと検索していたところ、こちらのブログへ辿り着きました。

    ブログから田中様の熱意を感じ、私も挑戦してみたいと感じました。
    プロの方にこのようなことを聞くのは失礼だと思いますが、
    ・山林放牧をしようと思ったら、何から始めれば良いでしょうか
    ・牛を飼うという視点で、山林放牧の良さは何でしょうか
    この二点を知りたいと思っています。
    お忙しいところ大変恐縮ですがご教示頂きたく存じます。