僕の思う「食育の正解」とは

こんばんは。
但馬牛繁殖農家の精肉店、田中畜産の田中一馬です。

10日ほど前、僕の住む香美町内にある柴山小学校で牛の講演をさせていただきました。
13501904_10205072876816333_5161159047931387784_n

牛の講演会

今までも小学生対象の講演は何度も経験があります。

だから講演半月前のFB投稿なんて、こんな余裕っぷり。

キャチャ

はい、調子のってますね。。。

だけどこう見えて実際は入念に準備するタイプなんです。
準備しすぎて1時間の講演なのにスライド285枚

ん?おかしいよね????
15秒に1枚て、おかしいよねーーーーー!!!!!

13507096_10205072876456324_3108422433322411725_n
実はスライドと言っても全て牛の写真。
シナリオを作って説明するんじゃなく、牛の写真を見ながら会話する。
そんな時間にしたかったんです。

一方的に思いを押し付けられるほどつまらない話って無いもんね。

牛を身近にする

今回の講演で伝えたかったことは1つでした。
それは、牛を身近にするってこと。

命に感謝するとか、いただきますを考えるとか、そんなもの教えてわかるもんではありません。

僕らは365日命に触れあっています。
それは道に生える草や虫、空を飛ぶ鳥、家族や自分自身。
僕らの体表にだって1兆個の微生物が住んでいる。

認識できないくらい命は僕らの周りにあります。

そこで「牛肉は牛の命をいただいているから、大切に食べようね。」
なんて言っても伝わるわけがありません。

僕だって自分の飼ってきた牛の肉とスーパーで買う牛肉じゃ命の重みが全然違うもん。
全ての食材に同列に感謝するなんて僕には無理。
自分にとって大切だから「ありがとう」って思うんだよね。

大切なものに主観が入るのってあたりまえ。
そもそも大切だってことは主観です。
たにひめ

だからこそ僕は子供たちに牛ってこんな動物なんだよ。
僕の家にいた夢っていう牛はこういう風に育って、こうやってお肉になったんだよっていう事実を僕の言葉で伝えたかった。

そういったエピソード一つ一つが子供たちにとって牛を身近なものにしてくれると思う。
身近であるからこそ関心がわき、思いをはせることができるのだと思うから。

僕の思う食育の正解とは

後日、柴山小学校のPTA会長さんが牛舎まで子供たちのお手紙を持ってきてくださいました。
13466197_10205072876176317_8136921010250555506_n
全てに目を通すと、ありきたりな感想や突き刺さるような感想と色々です(笑)

でもね、いろんな意見があっていいと思う。
答えなんてないし、それは僕の範囲外。

この講演が子供たちにとってひとつの牛との体験になれば、それで今回は成功なんだと思う。
IMG_5278
あっという間の1時間で、めっちゃ楽しかったです!!
僕は講演家じゃないから、もうやらないけどねーーー!!

みんなが地元の但馬牛に誇りを持って、毎日のご飯の時間が楽しいものになれば良いなと思います。
それが僕の思う食育の正解なんです。


The following two tabs change content below.
田中 一馬
1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として全国の牛の蹄をサポートをしている。2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛で放牧牛肉の生産と販売に挑戦中。