3年間飼ってきた多香音のお肉(神戸ビーフ・A5-10)を食べました。

こんにちは。
但馬牛繁殖農家のお肉屋さん、田中畜産の田中一馬です。

昨日の夜はお盆という事もあり、多香音のお肉をみんなで食べました。
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多香音という牛

多香音は我が家生まれの但馬牛。
体調を崩して子牛市場にかけられなかった子で、
食肉になるまで31か月間、我が家で飼育した去勢牛です。
1303(僕にとっては初めて理想肥育に挑戦した牛でした。)

先日の神戸西部市場では格付けA5-10(12が格付けの最高ランク)枝肉重量が406kg。

文句なしの神戸ビーフに認定していただきました!!

僕ら家族にとって、とても思い入れの強い牛さんです。
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※多香音についてはこちらのブログを見てくださいね!
繁殖農家の初めての理想肥育~多香音出荷~
繁殖農家が理想肥育をして感じたこと

多香音を食べてみたい!!!

多香音は生まれてからお肉になるまでず~っと我が家にいた牛。
しかし枝肉として市場で販売するため、生産者と言えどお肉を持って帰ることはできません!!

今回㈱神戸中央畜産荷受の中川さんにお願いしたところ、特別に味見用としてサーロインを送っていただくことになりました!!
中川さん、ありがとうございます!!!!!

こんな機会はめったにないので、早速お肉を見ていきたいと思いまーーーす!!

多香音のお肉

真空パック冷凍で届いた多香音。
A5-10、さすが凄いサシです!!!
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①凍っているため、お肉を真空パックごと水の中に入れて解凍します。

(夏場のためトレイごと冷蔵庫に入れます。氷水の中に入れてもいいですよ!!)
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②2時間ほどで解凍完了。
ちょうど良い硬さの解凍具合になりました。
冷水はドリップも出にくく、真空パックの解凍方法では一番のオススメなんです!!
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③生肉の状態での味見。
僕はいつも牛肉は生で食べて味の確認をしています。(皆さんはお肉には火を通してくださいね!!)
今回の多香音は、脂にしっかりした甘みがあるけど、ちょっと「くどい」かな。。。?って感じでした。

④焼く前に常温に戻して。
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⑤溶岩プレートで焼いていきます。
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うん!美味しいよーーー!!
美味しいけど、焼くと甘味が足りなく脂のクドさが際立つ気もする。。。

これはA5-10という格付けだけではなく、多香音の脂の質なんだろなって思う。
丸富土井という父親の血統なのか、去勢牛だからか、もしくは麦わらメインで飼っていたからか。。。
理由は分からないけど、僕が食肉市場で見た脂のイメージと同じ。
主張しすぎる脂だったと思う

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ちなみにね、実家にも送って食べてもらいました。

感想はなんと、高評価!!
「こんなに美味しい肉、初めて食べた!!」って父は言っていた。

僕は、放牧で仕上げた但馬牛の方が「脂の質も」美味しいと思ってるんだけどね(笑)

改めて、味覚って本当に人それぞれだな~。。。って思いました。
親父と僕でこんなにも感覚が違うんだってことが正直面白かったです。

どちらの味覚が正しいかってことは全く意味がない。
食べた人が幸せであれば正解だって僕は思うんです。

大切に食べるっていうこと

多香音は僕ら家族にとって特別な牛でした。
・初めての理想肥育というのもあったけれど、一度病気でつまづいた子がしっかり31か月食べきってくれて神戸ビーフとなったこと。
・我が家で一番なつっこい牛で、子供たちや僕ら夫婦にとって思い入れの大きな牛であったこと。
書くと数行。だけど、実際はたくさんの思いがある。
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本当は手放しで「めっちゃ美味しい!!」ってなればベストなのかもしれない。
しかし、僕はやっぱり脂が気になった。
全部食べきれなかったし、子供も数切れ食べて残した。
脂が強かったのだと思う。

でもね、美味しいと思うところでやめるってのも僕は大切なことだって思うんです。
残しちゃダメ!!って無理に食べても幸せにならないもんね。

もちろん残したお肉は翌日の朝に食べました。
冷めちゃってたけどそれはそれ、我が家にとっては美味しく楽しい食卓になった。

大切な牛だから大切に食べる。
だから無理に食べないし、無駄にだってしない。

牛肉にとって味は大きな要素かもしれません。
だけどそれ以上に、「大切に食べる」ってことが、幸せになる食べ方なんだと思うんです。

僕が以前書いたブログ、今も伝えたいことなのでここに転記しますね。 

命に感謝するとか、いただきますを考えるとか、そんなもの教えてわかるもんではありません。

僕らは365日命に触れあっています。
それは道に生える草や虫、空を飛ぶ鳥、家族や自分自身。
僕らの体表にだって1兆個の微生物が住んでいる。

認識できないくらい命は僕らの周りにあります。

そこで「牛肉は牛の命をいただいているから、大切に食べようね。」
なんて言っても伝わるわけがありません。

僕だって自分の飼ってきた牛の肉とスーパーで買う牛肉じゃ命の重みが全然違うもん。
全ての食材に同列に感謝するなんて僕には無理。
自分にとって大切だから「ありがとう」って思うんだよね。

うん、ホントそうだと今でも思う。

だから僕はお肉を届ける際に牛のプロフィールを載せた冊子を同封します。
田中一馬という個人を出した発信を続けます。

このお肉は大切なお肉だって思ってもらえる努力をする。

だってね
届けるお肉を大切に食べてもらうことが、楽しい食卓につながるって思っているから。

伝わってるかな。。。?

だから最後は、いつものこの言葉で締めたいと思います。

多香音、美味しかったよーーーー!!!
31か月間、ありがとうね!!!!!!!!!!!!!!!

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田中 一馬
1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として全国の牛の蹄をサポートをしている。2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛で放牧牛肉の生産と販売に挑戦中。