放牧場で微妙に距離をとる牛の捕まえ方

こんにちは。
但馬牛繁殖農家のお肉屋さん、田中畜産の田中一馬です。

今日はお産が近づいてきた牛を連れ帰るため、万場高原放牧場に行ってきました~!!

さっと捕まえて連れ帰る予定だったのですが、なかなか人に近づかない牛が2頭います。。。
「こはる」と「よしひさ07」という牛です。

人間との距離を絶対に2m以内にしないのです。
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今までこのブログでは【逃げる牛たち~牛の捕まえ方】というシリーズで数々の牛捕獲テクニックをご紹介してきました。
今回は第8弾。
放牧場で微妙に距離をとる牛の捕まえ方です!!!

2mって微妙な距離

2mって近そうで遠い、微妙な距離なんです。
手を伸ばせば届かない。
サッと掴みに行けば寸での所で逃げられてしまう距離。

この人と牛の不可侵なゾーンを逃走距離と言います。
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逃走距離が2mの牛は、基本的に人をそこまで警戒はしていません。
怖くはないんだけど必ず逃げられる位置に自分を置いておきたい。
そんな警戒レベル。

合コンで初めて顔を合わすくらいの距離感です。
僕合コン行ったことないんだけどね。。。

この時に相手(牛)との距離が近いと勘違いしてしまい、グッと捕まえに行くとアウトです。
せっかく2mだった逃走距離は5m、10mになってしまう。

一度ついた不信感は取り戻すのに時間がいります。
大切なのは焦らず、ガツガツしないことです!!

こんな時は【餌でボチボチ警戒心を解く作戦】が有効になります

餌でボチボチ警戒心を解く作戦

餌で警戒心を少しづつ緩め、確実に捕まえられる距離で一気に捕獲する方法。

大切なポイントは2つです。

①餌はあちこちに撒かず、3か所くらいに絞って撒く。

餌を撒くと牛はごちそうだと思って寄ってきます。
しかし牛同士の序列は厳しく、撒いたところの餌は力の強い牛が奪ってしまいます。

数か所に餌を分けて撒くことで、弱い牛も餌にありつくことができます。

また、餌を撒く場所を3~5か所くらいにすることで、牛の場所が限定されて捕まえやすくなります。
逆にあちこち餌を撒いてしまうと牛の動きが読めなくなり、捕獲は難しくなります。

②手への警戒心を薄めさせる

逃走距離2mの牛は警戒心がそこまで強くないので、餌を食べだすと1mくらいまで近づくことができます。
しかし捕まえられることには非常に警戒心があるのが2mの牛たち
特に人の「手」にはとても敏感です。

こまめに餌を撒いたり、手で直接餌を牛の顔にかけたりすることで、「近づいてくる手は捕まえようとしているんじゃなくって、餌を撒いているだけなんだ。」と、牛に思ってもらうことが大切。

ゆっくり自然体で餌を撒くことがポイント。
一度でも失敗すると二度と近づくことはできませんので焦りは厳禁っす!!!

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ではでは実践編です!!

3分40秒もある映像ですが、よければ見てみてくださいね~。
一見おとなしそうですが、捕まえた瞬間の牛の反応で警戒していたことがよくわかります。
(長いと思ったらラスト30秒だけでも大丈夫です。)

角の長い牛が「よしひさ07」です。
さあ、捕まえるよ~!!!

牛と人との駆け引きは僕の大好物。
言葉を話せない牛だからこそ、相手が感じていることを読むってことが楽しいんですよね。

逃げて捕まんないよ!!!っていう牛がいたら、ぜひこの【逃げる牛たち~牛の捕まえ方】シリーズを参考にしてみてくださいね!!!


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田中 一馬
1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として全国の牛の蹄をサポートをしている。2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛で放牧牛肉の生産と販売に挑戦中。