牛1頭1頭に個性があるから、お肉にだって個性が出る!!

こんにちは
但馬牛繁殖農家のお肉屋さん、田中畜産の田中一馬です。

牛ってみんな同じような顔に見えますよね~!!
でもね、よく見るとそれぞれが1頭1頭顔も体型も性格も違うんです!!

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牛も人同様、一頭一頭に個性があります。

牛肉は牛の筋肉。
牛が1頭1頭違うなら、お肉にだって1頭1頭の違いがある。

今回はリブロースという部位から、そんな牛たちの違いを見比べてみたいと思います!!

ブラウンスイス種(グラスフェッド)のリブロース

黒人白人黄色人種、同じ人間であっても見た目や筋肉の質って人種によって異なります。
これは牛も同じ。
品種の異なる牛では、牛の姿だけではなくお肉の見た目や味も大きく変わってきます。

例えばこのブラウンスイス種という品種は、日本では牛乳を搾るために飼育されている牛です。
僕の飼っている但馬牛と比べると毛色はもちろん、骨の太さが全然違う。
力もハンパない。。。
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このブラウンスイスを、穀物を一切与えないグラスフェッドと言う飼育方法でお肉にしたのが下の写真です。
肉と肉の間に皮下脂肪がありますが、サシの入りやすいリブロースであっても霜降りは全く入っていません。

(過去ブログ→「グラスフェッドの但馬牛とブラウンスイスの肉の違い」

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グラスフェッドで飼育したブラウンスイス種のリブロース

但馬牛(理想肥育)のリブロース

一方こちらは穀物主体で3年近く飼育した但馬牛(黒毛和種)。

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2016年10月に屠畜した「多香音」号

この子のリブロースはこんな感じです。

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A5-10、理想肥育した但馬牛(神戸ビーフ)のリブロース

なんじゃこりゃぁぁぁぁぁーーー!!!

どちらも同じ「牛」なのに、全然違いますよね!!
お肉って品種(血統)と飼い方(餌)でこんなにも違ってくるんです。

(過去ブログ→「3年間飼ってきた多香音のお肉(神戸ビーフ・A5-10)を食べました。」

但馬牛(グラスフェッド&放牧仕上げ)のリブロース

ではでは同じ但馬牛でグラスフェッド、もしくは放牧で仕上げた牛の場合にはどんなお肉になると思いますか?

5頭まとめて見てみましょう!!!

【夢】(2013年11月屠畜)

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「夢」のリブロース

「夢」のリブロース(但馬牛・去勢・64ヵ月・グラスフェッド)


【元気】(2014年12月屠畜)

2014年12月に屠畜した「元気」号

放牧牛肉「元気」のリブロース(但馬牛・去勢・70ヵ月・グラスフェッド)

「元気」のリブロース(但馬牛・去勢・70ヵ月・グラスフェッド)


【きょうふく】(2015年12月屠畜)

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「きょうふく」のリブロース

「きょうふく」のリブロース(但馬牛・雌・139か月齢・出荷前6か月間は放牧のみ)


【てるひさ】(2016年11月屠畜)

2016年11月に屠畜した「てるひさ」号

「てるひさ」のリブロース

「てるひさ」のリブロース(但馬牛・雌・47か月齢・出荷前6か月間は放牧のみ)


【ひなこ】(2017年12月屠畜)

2017年12月に屠畜した「ひなこ」号

放牧敬産牛肉「ひなこ」のリブロース(但馬牛・雌・129か月齢・出荷前6か月間放牧のみ)

放牧敬産牛肉「ひなこ」のリブロース(但馬牛・雌・129か月齢・出荷前6か月間放牧のみ)

5頭とも同じ放牧場で飼育して、それぞれ冬に屠畜している牛たちです。

明らかにブラウンスイスのグラスフェッドとは違うし、理想肥育の但馬牛とも違う。
放牧の但馬牛という事で、同じようなお肉の傾向も見える。

だけど、4頭とも違う牛で違うお肉だってこともはっきりとわかります。

最後のひなこなんて、普通にサシが入っているよ。。。。。
能力高かったんだね。。。。

色々なのが牛という家畜

今はちょうど「ひなこ」のカット中。
我が家ではお肉の値段を決めるために、全ての部位を牛ごとに食べています。
今日はミスジ、ウワミスジ。クリを晩御飯で食べました。

同じ放牧場で同じ期間一緒にいても、「ひなこ」と「てるひさ」は全く違うお肉の顔を持っている。
もちろん牛が違うから味も違ってくる。

『商品である以上は極力味を揃えて、お客様の期待値とのズレを作らない。』
そういった視点も大切なのかもしれない。
だけど、僕はこんな違いも楽しいなって思うんです。

牛って数ある家畜の中でもお肉になるまでの期間が長く、改良のスピードも緩やかなのが特徴です。
豚や鶏に比べると個体差に非常に左右される、まだよく分かっていない動物が牛なんです。

僕はそこに魅力を感じています。
そしてなにより、いろんな違いのある牛肉が食べられるってすごく豊かなことだよなって思っています。

牛って色々、お肉も色々。
皆さんも色んなお肉のある生活、一緒に満喫していきましょうね~!!!


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田中 一馬
1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として全国の牛の蹄をサポートをしている。2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛で放牧牛肉の生産と販売に挑戦中。