牛肉の部位は4つに分けて考えよう!!

こんにちは。
但馬牛繁殖農家のお肉屋さん、ときどき削蹄師の田中一馬です。

牛の足を持ち上げて鎌で蹄を切る削蹄。
この仕事をしていると、必然的に腕の筋肉が付きます。

ラオウにだってなれます。

でもね、おなかはブヨブヨっすーーーーー!!!

写真ではひっこめちゃったけど、実は典型的なアラフォー腹。
だって、生活の中で、、腹筋なんて使わないもの。。。


同じように牛肉もいろいろな筋肉からなり、それぞれの場所で筋肉の特徴が異なります。

牛肉の部位って多すぎだよね。。。

牛肉にはいろいろな部位があります。

①ネック、②うで、③クラシタ(肩ロース)、④リブロース、⑤サーロイン、⑥ヘレ(ヒレ)、⑦マエバラ、⑧ナカバラ、⑨ソトバラ、⑩カイノミ、⑪フランク、⑫ラム(ランプ&イチボ、)⑬マル(シンタマ)、⑭ウチヒラ(ウチモモ)、⑮ソトヒラ(ソトモモ)、⑯スネなどなど。。。

ざっと14~16部位に分割されて、牛肉は流通しています。

暗記、、、出来ないっすよね。。。

このひとつひとつを分割すれば、ミスジ、うわミスジ、クリ、肩ロース芯、ザブトン、リブ芯、マキ、エンピツ、カイノミ、フランク、ひうち、ネクタイ、はばき、千本スジなどなど、更にたくさんの部位と出会う事が出来ます。

しかも、同じ部位のブロックであっても、場所によって肉のキメや硬さ味が異なるんです。。。

牛肉は分ければ分けるほどいろんな顔を見せてくれます。

うん、ほんと、、、、

複雑すぎやーーー!!!!

牛肉複雑すぎやろーーー!!!!!

部位の多様化は大きな価値。
だけど、多すぎてわかりにくいっていうのも事実。


「ウデもモモも赤身なんだけど、そもそも違いがあるものなの?」

「トモサンカクとサンカクバラって一緒なの?」

「同じものなのに呼び方が色々あって混乱するんだけど。。。」etc

僕自身もそうでした。

今回はそんな方のために、超ザックリとお肉の部位の分類について書こうと思います。

お肉は4つに分けて考えよう。

たくさん分割できる牛肉ですが、ザックリと4つに分けると分かりやすい。

分け方は

前、上、下、後。

これだけっす!!
簡単でしょ。(食肉の教科書とは分類が異なります。)

牛の4分割

前(香ばしみのある超個性派集団)

『前』は腕を中心とした牛の体の前方部位。
ネック、肩ロース、腕、スネなどよく動かす筋肉が中心の部位です
様々な動きをする筋肉がたくさん集まっており、非常にバリエーションに富んだメンバーがそろう超個性派エリア。
硬い部分も多い【前】ですが、深く香ばしみのある味が特徴です。

肩ロースのロース芯とザブトン部。

ザブトンは腕の中でもサシのよく入る部位です。

ウデを分割すると個性派ぞろいの集団が現れます。(ミスジ、クリ、ウワミスジ、カワラ、ニノウデ)

前の花形部位はやっぱりミスジ。

4つの分類の中でも牛肉好きに一番オススメしたいエリアが『前』です!!

上(牛肉のセレブゾーン)

『上』は牛の背中の部分であまり動かすことのない筋肉です。
脂肪の質も良く、肉のキメも細かいのが特徴。

リブロース、サーロイン、ヘレといった柔らかく肉生地のいい部位は、まさに牛肉のセレブゾーン!!!

隙のないリブロース

サーロインはお肉の王様

お肉の女王のヘレはキメがとにかく細かい。

セレブゾーンなので、お値段ももちろんセレブです!!!!

下(ワイルドな荒野のバラゾーン)

『下』は牛のお腹の部分。
マエバラ、ナカバラ、外バラなど肋骨周辺のお肉を指しています。
牛肉の中では最も面積の広い部位ですが、肉生地も脂質も粗い。
面積の割に作物が取れない、まさに荒野ってかんじのバラゾーン。。。

だけどね、カレーや牛丼など、濃い味付けをする料理にはこの荒々しさが頼もしい。
そんな部位です。

単価も牛肉の中では安めとなっています。

左からサンカクバラ、ブリスケ、カイノミ、ソトバラ。

後(肥沃な大地)

お尻から後ろ足にかけての部位。
ランプ、イチボ、しんたま、内平、外平、スネなど、最も肉量が取れる部位です。
牛肉国でもっとも肥沃な大地を持つのがこのモモ。

イチボ

外モモ(ナカニク、マクラ、センボンスジ、ハバキ)

ランプ

しんたま

ウチヒラ

ボリュームありますよね!!!
迷ったらモモ行っとこうというくらい、安定感のある部位です。

セレブな『上』、個性派の集団の『前』、広大な荒野の『下』、そして肥沃な大地の『後』

この4国で牛肉は出来ています。

なんか地図みたいですよね。。。
そう、これ牛の地図なんです。

牛地図で傾向をつかんで深く入っていこう。

この牛の前上下後は、地図で言うところの東西南北って感じ。
ザックリとした場所の分類です。

北海道と沖縄と関西と関東で気候や文化が違うように、牛肉のパーツも前上下後で特徴があるんです。

例えばサシがびっくりするほど入るザブトンと、どんな牛であっても真っ赤なネック。
一見すれば全然違うお肉です。
全く違うお肉だけど、香ばしさとか同じエリアの気質はある。

部位で選ぶってのは地域で選ぶってこと。

その地域の特徴を感じながら、様々な違いを楽しむ。

【以前北海道に行った時、凄く楽しかった。
だからもう一度行って、今度はスキーしたりかにたべたり、また違ったことを体験したい!】

部位で選ぶってそんな感じだと思っています。

牛肉の部位は4つに分けて考えよう。

ザックリと方向を決めると、もっとお肉が楽しくなりますよ!!

よかったらこちらもどうぞ~。
過去ブログ→「牛肉を部位ごとで買う楽しみ方


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田中 一馬
1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として全国の牛の蹄をサポートをしている。2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛で放牧牛肉の生産と販売に挑戦中。