屠場で出会った蹄

屠場で出会う牛の蹄は、【伸びに伸びたひどいもの】から【そこそこ収まっているもの】までさまざまなのですが、パッと目を引く蹄に出会いました。

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きれいに整っています。

早速携帯でどこの牛か調べてみると、3か月前に僕らが削蹄した牛だという事がわかりました。
繋ぎ飼いの繁殖牛だったのですが、こんな所で再開するとは非常に複雑な心境です。。。

3か月前に削蹄しているってことは、本来まだまだ現役のはず。
その為に削蹄しているんですから。(もうすぐ屠畜する牛に削蹄はしません。)
何があるか分からないのが牛だなあと思ったものでした。

繁殖牛の場合、1年に1回~2回削蹄をします。
牛の蹄は1カ月で平均5mm伸びると言われています。(飼育環境や削蹄の仕方によって伸び方は全然違ってきます。)
その為、僕らが牛の蹄を上げて見る時には「かなり伸びた」状態なんです。
今回のように切って3カ月経ったの状態の蹄を、ゆっくりと、いろんな角度から見る機会はなかなか無く、とても興味深かったです。

この牛は僕が切ったのか、兄弟子が切ったのかまでは分かりませんが、親方から伝えられてきた削蹄法というのは間違ってないなと感じる事が出来た日でした。

まだまだ未熟ですし、怪我もするし、体は酷使するし、クソだらけになる仕事ですが、削蹄は突詰めたいと思える仕事です。

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(左が前肢、右側が後肢です。)


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田中 一馬
1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として全国の牛の蹄をサポートをしている。2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛で放牧牛肉の生産と販売に挑戦中。