怖さの裏には楽しさって絶対あると思う。

こんにちは。
但馬牛繁殖農家のお肉屋さん、ときどき削蹄師の田中一馬です。

「ときどき削蹄師」のはずが、、、、この2週間の10日間はツメキリ。
お待たせしているお客さんもいるのですが、今月はもう詰めれません。。。
本業は牛飼いなんだけどね。

昨日は三重県四日市。
明日は加古川。
養父、京都と行って、再び三重県、地元香美町、吉川、三田と続きます。。。

春は削蹄が最も忙しい時期です。

忙しい事は自慢にはなりません。
詰め込むことなんて誰でもできます。
ただ、好きなことはどっぷりやるからこそ面白いんだって思う。
どうせやるならとことんやりたい派です。

面白いけど怖いツメキリ

そんな削蹄三昧の日々、ワクワクしているかと言えば実はそんなことありません。

実は削蹄に行く時は前日からピリピリしてます。

牛の蹄を切るのが怖いんです。。。

その蹄の設計図は本当にマッチしているのか?自己満足になってないか?知識が古くないか?そもそも牛の動きについて行けるのか?もし怪我をしたら廃業もあるし、明日の現場の状況は、、、そんなことを考えだすとナーバスになる。

10年以上やっていても、出会う牛は毎回ほぼ初めて。
たったひと鎌が牛に与える影響って大きいし、牛からのたった一発が大怪我につながることもあります。
慣れるってことはなく、毎回が緊張。

でもね、いざ切り出したら牛と僕との世界。
すごいスピードで時間は流れ、気がつけば日が落ちているなんて事も普通。
不安なんてない。
終われば脱け殻。
毎回こんな感じです。

「まだ僕はやれるんだろうか。。」
そんな事を思いながら全身でぶつかれるのは、怖さ以上に面白さが勝つからだろなと思う。

時代はすごいスピードで動き、牛の改良も飼育環境もめまぐるしく変化しています。
削蹄だけが変化せずに伝統の技術だけで通用するなんてあり得ません。

ツメキリは身体が商売道具。
40歳も近くなり、体の動きも鈍くなる中でも、進化していく事こそが現状維持。

やればやるほど怖くってあたりまえ、知らない世界が見えるんだから。
でも、その怖さの裏には絶対に楽しさがあるんだって僕は思っています。

肉体的な衰えも受け入れながら、やれる事を見つけていきたい。
そして、怖い時こそ目を凝らして楽しさを見つけて行きたいなって思います。

さあ、明日も削蹄っす!!
気張って来ます!!


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田中 一馬
1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として全国の牛の蹄をサポートをしている。2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛で放牧牛肉の生産と販売に挑戦中。