細霧装置で暑熱対策~牛たちを暑さから守るために~

こんにちは。
但馬牛繁殖農家のお肉屋さん、田中畜産の田中一馬です。

あっついですねーーーーーー!!!
もう真夏です。
隣の豊岡市は37度だとか、、、年々猛暑の勢いが増している気がしています。

牛は暑さに弱い動物です。
暑熱対策はいまや牛を飼う上での必須事項。

先月の22日にずっーと迷っていた細霧装置を導入しました。
酪農や肥育では一般的になってきたミストによる冷却。
和牛繁殖においても非常に有効だと僕は感じています。

細霧装置によるミストの噴霧

気化熱を利用した暑熱対策

牛の暑熱対策にはいろいろな方法があります。
一般的には大型のファンによる送風と換気が主流になっていますよね。
牛の体温で牛舎内の気温は上がりやすいため、このように空気を動かすことはとても有効な暑熱対策です。

しかし、外気温そのものが高いときはいくら送風を強めても熱風が回るだけ。
牛の快適性は上がりません。

細霧装置は細かい粒子のミストを噴霧し、気化熱によって空気を冷やす方法です。

液体は気化するときに周りにあるエネルギー(熱)を奪います。
細かい粒子のミストに、ファンによる送風をあわせることでミストの気化を促進させます。
それによって牛舎内の気温が2℃~6℃も低くなる。

細霧装置って牛を濡らして冷やすイメージをもたれる方が多いのですが(そういう使い方も出来ます)、基本は空気を冷やすこと。
クーラーみたいな感じなんです。

福栄産業のクールミスティを導入することに

ホームセンターにある園芸用ミストから人間用のミストまで、現在様々なメーカーの細霧装置が販売されています。
それぞれに一長一短がありますが、
①粒子が細かい
②設置費が安い
③メンテナンスが簡単
というポイントから、福栄産業さんのクールミスティを導入することにしました。

福栄産業さんは僕が愛用している煙霧消毒機(プルスフォグ)の製造会社です。

担当の磯村さんを信頼していることや、同じものを削蹄先の肥育農家さんで見ていたことも大きな決め手になりました。

設置工事は牛の負担を減らすために人海戦術。
メーカーの福栄産業、代理店の日本全薬工業の皆さんが県境を越えての大集合。
テキパキと、でも楽しい2日間。
ブログも見てくれたたし、工期だけでなく話も早かったっす(笑)
すごく助かりましたーー!

削蹄先で体感はしてたけど、気化熱の原理でめちゃくちゃ涼しい。
体感温度が全く違います!!

夏場に餌の食いが落ちるのも、受胎率が低下するのも、暑さによるストレスが大きいから。
母牛のヒートストレスは生まれてくる胎児の能力にまで影響するとまでいわれています。

なにより中で働く人間もすごく楽。
これもとっても大切なことだと思うんだよね。

ちなみに、こんな感じでミストは噴霧されます。

細霧装置で消毒やサシバエ対策も

この細霧装置は消毒液を混ぜることで牛舎空間の消毒も出来ます。

消毒だけで言えば、細霧装置より煙霧消毒のプルスフォグの方が粒子が細かく、牛舎全体を消毒することができる。
ただ、これがマフラー切ったバイク並みにめちゃくちゃうるさいんだよね。。。。

細霧の場合は夜中でも音を気にせず消毒が可能です。

もちろん消毒だけでなく、殺虫剤を混ぜてサシバエの対策も出来る。

マジでかなりの優れものだと思う。

ちなみに今は9時~18時には冷却のため5分間隔でミストを作動。
18時~翌9時まではグルタプラスを混ぜて1時間ごとに消毒をしています。

煙霧消毒が手動で単発的なものであるのに対して、細霧装置は自動的に定期的に消毒が出来ます。
コストも煙霧(1日1回)と細霧(1日15回)の時とではほぼ同じとなりました。

なんだかプルスフォグの出番がなくなりそう。。。
貸し出ししようかな。。。

さあ、これで今年の猛暑を乗り切るよー。
事故ゼロ継続していくよーーーー。
牛も人も快適に過ごせるよう、暑熱対策を考えていきたいですね!!

ではでは、最後にクールミスティの使い方の動画を載せておきますね。
参考になれば嬉しいです。


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田中 一馬
1978年生まれ。兵庫県三田市出身。田中畜産代表。小さい頃から動物が大好きで北海道酪農学園大学へ入学。在学中に畜産の魅力に目覚め、大学院を休学して2年間畜産農家で住み込みの研修に入る。2002年に独立して田中畜産を設立。但馬牛の子牛生産をメインに、牛の蹄を切る削蹄師として全国の牛の蹄をサポートをしている。2008年に精肉部門を立ち上げ、自家産の但馬牛で放牧牛肉の生産と販売に挑戦中。